インターフェックス出展をきっかけに医薬品業界での取引を拡大

2022年11月15日(火)

蒲田工業 株式会社
常務取締役 営業本部長
久保 朝広 氏

創業以来100年以上、時代やお客様のニーズに適うものを提供され続け現在ではクリーンルームやクリーンブースの分野でお客様に貢献し続けている蒲田工業様をインタビューしました。

-インターフェックスで長年出展いただいていますが、もともとインターフェックスへの出展を検討するきっかけは何だったのでしょうか?

別の展示会に今のアルミフレームを始めた際に出展していたのですが、法律の改正などでクリーンルーム、ブースが必要になってきました。
その販売の仕方を検討していたときにインターフェックスのことを知りました。その当時に出展していた展示会でクリーンルーム、ブースを展示していましたが手ごたえがなく、インターフェックスに出てみようとなったのがきっかけですね。

-ありがとうございます。もともと展示会は御社にとって重要な位置づけだったのでしょうか?

実はそうではなかったのです。最初は社内の共感を得ることが難しかったですね。本当に無理やりお願いして出展しました。コストがかかることが懸念点だったようです。
最初は予算がとにかく厳しかったです。装飾にもお金をかけられなかったので自前でした。自分たちで材料や材木とベニヤ板買ってきて工場で製作しました。デザインはだけはもらって自分たちで今の装飾さんがやるような大工仕事をやっていました。

-立ち上げの苦労があったのですね。その中で20年続けられたのはどのような理由があったのですか?

当時は出展をするという以外に営業手段がなかったのですね。取引先の中では製薬会社も少なかったですし。どちらかというと重厚長大のお客様ばかりでクリーンルーム、ブースの営業先が自社内になかったのです。
そこでインターフェックスで知り合ったお客様のデータを元に営業をしました。
とにかくアポイントを取り、関東地域を中心に走り回っていました。

-貴重なお話をいただきありがとうございます。インターフェックスで最初に成果が上がったというのは出展していつ頃でしょうか?

インターフェックスに出るようになってすぐに大手企業との取引につながりました。
その後も少しずつ成果は上がっていきました。そんな中、インターフェックスで予想をしていなかった再生医療の企業様と巡り合えたことは印象に残っています。
弊社は現在インターフェックスと再生医療EXPOの両方に出展していますが、その相乗効果が出た形ですね。複数の展示会に出展すると名前を覚えてもらえるので、より多くのお客様にアプローチできます。
中にはどちらもまたいで参加されるお客様もいて、予想をしていないところからお引き合いをいただくこともありますね。

-実際に出展の際に工夫されていることや意識していることはありますか?

お客様のニーズに合わせた商材を揃えるということですね。弊社で言えば、クリーンルーム、ブースに対するアプリケーションを用意することです。弊社のブースに来られる様々なお客様のニーズに応える必要があります。
例えば防塵目的なのか温度管理を湿度の管理をしたいのか、局所排気にご興味があるのかなどですね。
インターフェックスでは直接お客様のニーズをお聞きできることが大きいですね。
その場でお客様に提案やプレゼンをするためには何かしら必要です。パンフレットやカタログも展示会のたびにブラッシュアップしています。この20年くらいの間に10冊以上のパンフレットやカタログを作っています。

長く出展していると、社内に展示会のノウハウがたまり過去の実例から提案があがってきます。
またインターフェックスの出展に対して複数の商材を選定し、それに合うパネル、資料をそろえています。

-来場者の方に刺さる商材やアプリケーションを複数持っていくということが必要なのですね?

そうですね。あと最近感じることはブランディングの重要性ですね。ここ数年は蒲田工業のブランドも浸透させようとしています。

展示会には出展を出し続けることが一番重要だと言われますが、20年もやっているとやっぱりその通りだと思います。

その都度ブースの雰囲気や装飾を変えてしまうとお客様から見たときに、どこの企業のブースか分かりにくくなります。それに比べてブースをある程度同じテイストで継続するとお客様にも覚えてもらえます。
クリーンルーム、ブースの営業は2,3年かけてやるものなのですが、展示会に出展し続けることで毎回来ていただける来場者の方と信頼関係を作ることができます。
毎回「今回は蒲田さんに会うために来ました!」と言っていただけるお客様がたくさんおられます。

今は展示会とホームページが弊社にとってはすごく重要な営業戦略なのです。
そのため展示会は単に出展するだけでは終わりません。
来場データに基づいてその都度招待状も全社に送っています。
展示会と次の展示会の間に動くことも大切です。後片付けや準備も含めると一年中展示会をやっている気持ちになりますよね。

-コロナの時期に御社には引き続き出展をいただきましたが、出展を継続する決断をしていただいた決め手は何でしょうか?


たしかに最初の緊急事態宣言が出た時に、ちょうど展示会が重なり周りの企業様も出展を取りやめられることが多かったです。
弊社も社内から引き上げたほうが良いのではないかという声がありました。その声に対して 実は意地でも出展をやめないという決断をしました。

やはり展示会とホームページでの営業戦略が弊社の戦い方ですから。

今後コロナがどうなるかは分からなかったですが、その信念は貫こうと思いました。
コロナだから人を減らす説明員を減らすなどの意見もありましたが、そこは従前と変わりなく出展しました。

20年継続してきたからこそ文化や価値観として根付いてきている手ごたえを感じます。

-大阪という観点で一つお聞きしたいのですが、以前インターフェックス大阪で同業他社が周りにおられず、ご成果につなげられた年がありましたよね?

そうでしたね。同業他社が出展されなかったので、弊社のブースにお客様が多く来られたときがありました。コロナ禍でしたが、普段と全然変わりなく200社ぐらい来客いただきましたね
大阪の営業所を作った当初に、展示会で世界的な企業とつながることができましたね。いまだにお取引が続いています。
他のお客様では展示会からお付き合いが始まり2年越しで納品が終わり、億単位の取引にもつながっています。
ホームページでファーストコンタクトをいただき展示会をご案内し、来場いただき商談につながるケースもあります。
そういった意味では展示会は本当に弊社にとってはなくてはならない営業戦略の一つです。
インターフェックスは、さすが集客力がとても強いなと思わされますね。

-最後に新しくインターフェックスへの出展を検討している方へメッセージをいただけますでしょうか?

出展をするならこじんまりではなく、それなりの規模のブースでアピールできる出し方をすることをオススメします。
弊社も出し方や装飾の部分もより分かりやすくお客様に訴求する工夫をしていくことを考えています。例えばマッピングを使うことなどですね。
新しく出展される方は遠慮せず、最初は小さく始めるのも良いですが展示会はやはりインパクトが大事です。思い切って素敵なブースを展開されると良いと思いますね。